金雲のすき間

合戦図屏風より愛を込めて

合戦図屏風・屏風

『合戦図 もののふたちの勇姿を描く』へ行ってきました

夏真っ盛りの名古屋・徳川美術館で開催中の『夏季特別展 合戦図 もののふたちの勇姿を描く』を見るために、新幹線で遠征してきました。 タイトルからもわかるように、中世合戦図絵巻から戦国合戦図までの絵巻・屏風の展示であります。 私が見に行ったA期間の…

映画『関ヶ原』を観てきました

平日の午前、水曜日のレディースデイということで、題材的におそらく空いているだろうと思って出かけてみたのですが、意外に席は埋まっていました。 司馬遼太郎さんの『関ヶ原』はかなり以前に読んでますので、内容は十分承知。3時間弱の上映時間に上中下3…

『戦国!井伊直虎から直政へ』展へ行ってきました

毎日暑い日が続いていますが、涼しくなったら出かけようなどと思っているとあっという間に開期が終わってしまうので万障繰り合わせて慌てて江戸東京博物館まで行ってきました。 ポスターの長久手合戦図屏風がいい味を出してますね。 丸ロスと戦いながら年頭…

『戦国時代展』へ行ってきました

姉川合戦図屏風がお出迎えです。 『戦国時代展』は今回、東京会場・京都会場・米沢会場の3会場を巡回します。会場ごとに展示品の入れ替えがありますし、同会場でも前期と後期で違う展示となりますので、いけるものなら全部行きたいですがそういうわけにもい…

日帰り大阪城! 〜櫓の内部公開見学他〜

10月の連休で大阪城へ出陣しました。 大阪歴史博物館 目的はこれ 東京会場は既に制覇済でしたが、大阪限定の展示も多くせっかくなので大阪城天守閣へも行きたい!!!とワクワク出かけていきました。 が!大阪会場でも『大坂夏の陣図屏風』の展示は複製でし…

岐阜・大垣・長浜・竹生島、屏風の旅 その2

2日目 あいにくのお天気でしたが、強くならないことを祈りつつまずは大垣城へと向かいました。 大垣城 大阪城天守閣所蔵の通称津軽屏風と呼ばれる「関ヶ原合戦図屏風」に描かれている、石田三成が西軍の本拠とした大垣城です。 大垣城の内部が資料館となっ…

岐阜・大垣・長浜・竹生島、屏風の旅 その1

1日目 岐阜市歴史博物館所蔵の『関ヶ原合戦図屏風』の実物を見たことがありません。他の関ヶ原合戦図屏風は実物をみているので、とても見たいです岐阜の屏風。 と、いうことでこの連休は岐阜から滋賀への一泊旅行をしてきました。今回も地元大垣民であるお…

『2016年大河ドラマ特別展 真田丸』へ行って来ました

5月11日のこと 今月は『若冲展』の前売りも買ってあったので、当然ここは先に終了してしまう『若冲展』を優先すべきだな、と上野へ向かいました。 Twitterで散々流れていたのでわかってはいたのですが、んなこと言ったって並べば何とかなるでしょ。120分並ん…

トーハクへ『洛中洛外図屏風・舟木本』を見に行ってきました

『洛中洛外図屏風(舟木本)』はトーハクの所蔵品でありますが、平成28年度新たに国宝と指定されました。めでたいです。 そこで、今回トーハクでは新たに指定される国宝4件、重要文化財46件と、追加指定された重要文化財5件のうち、4件の国宝を含む52件を展…

合戦図屏風研究の今後

何か新しい情報や史料はないだろうかと時々「合戦図屏風」でググってみたりしています。 ここが引っかかったりして、そうじゃない!私の探しているのはそれじゃない!と怒りつつあっちこっち覗き回っています。以前も書きましたが合戦図屏風の研究自体が近年…

トーハクへ友松の屏風を見に行ってきました

トーハクの屏風絵のコーナーが好きなのですが、今回は海北友松ということで行かねば! ◆宮女琴棋書画図屏風(六曲一双) 海北友松筆 安土桃山〜江戸時代16〜17世紀《重要文化財》 琴棋(囲碁)書画の四芸は教養人必須の風流事とされ、とくに室町期以降、日本…

『戦国の陣形』を読みました

一次資料を具体的に提示しながら理路整然と定説をひっくり返す新説は興味深かったです。合戦過渡期から徐々に陣形が成立していくようすもわかりやすく書かれていました。特に「八陣」の解釈や、「魚鱗の陣=びっしりの陣・鶴翼の陣=ばっさりの陣」というの…

「合戦図屏風」の始まり

オクで入手しました。 会期:1979年とのことでもう37年も前の古い図録です。中をみますとほとんど白黒の図版でカラーは数枚。時代を感じます。 が!この特別展が今日の〝合戦図屏風〟の研究の始まりとなるもの。古典的な源平合戦とは区別された『戦国合戦図…

『戦国のゲルニカ「大坂夏の陣図屏風」読み解き』を読みました

『重要文化財・大坂夏の陣図屏風』は歴史の大きな境目となる大合戦の「大坂夏の陣」を描いた六曲一双の大きめな屏風です。黒田家伝来の為、通称「黒田屏風」と言われています。 合戦図屏風で「重要文化財」指定されているのは、この『大坂夏の陣図屏風』と『…

『物語をえがく』展に行ってきました

昔よく近くを通って通勤していたのですが、中に入るのは初めての根津美術館。和風庭園がとにかく綺麗。時間があればカフェでゆっくりとお庭を眺めるのもよし。 さて、目的は〝屏風〟です。合戦図屏風だけじゃなかったの?と思われても仕方ないわけですが、最…

賤ヶ岳七本槍を合戦図屏風から考える

賤ヶ岳合戦図屏風も関ヶ原合戦図屏風同様に写しが多々有り、さらにちょっとずつ内容が違うという複雑怪奇な様相を呈しております。 屏風によって〝七本槍〟のメンツが違う。なぜなのか。 ということで、ちょっと賤ヶ岳合戦図屏風について調べてみました。 現…

〝戦国合戦図屏風〟研究の成り立ち

『特別展 戦国合戦図 屏風の世界』(1997)和歌山県立博物館 これをずっと探していたのですよ。いろいろな資料をみていると必ず参考文献に名前を見るのですが、実物がなかなか手に入らず……国会図書館のコピーしかないかなぁと思っていたら、オクに出品されまし…

資料追加

だいぶ前になってしまいますが芸術新潮6月号。 関ヶ原合戦図屏風(津軽本)と大坂夏の陣図屏風が大変詳しく解説されています。 びよ〜〜んっと広げられるかなり大きめの屏風絵もあり ご興味のある方にはオススメ! と思ったのですが、既に各方面品切れでした…

合戦図屏風の位置づけ(覚え書き)

合戦図屏風の位置づけ ◆「屏風」として 十六世紀以降、書院造りの殿邸建築の本格化により屏風文化が発達。 襖絵・屏風絵が大作絵画の主流となり狩野派をはじめとする諸派が成立。 ↓ 多くの優れた屏風が制作される。 『花鳥図』『景物図』『山水図』『人物図…

『図説「合戦図屏風」で読み解く!戦国合戦の謎』読みました

屏風の写真もカラーでたくさん使ってあり、新書版なのが惜しい大きさでした。 写真が多いご本は大判サイズで見たいですよね。 しかし屏風を見るというよりも、読み応えのある内容でしたので この本はこの大きさでいいのかと思います。 屏風からの各合戦の説…

『大 関ヶ原展』行ってきました

3月28日初日です。 初日だし常設展もリニューアル無料だし きっと混むだろうなぁと覚悟の上で出陣しました。 入場券は前売りのオンラインチケットを入手済だったので スマホを片手にいざ会場へ。 みっしりと人がいるかと思っていたので 展示物の最前に一列ぞ…

関ヶ原合戦図屏風【3】各屏風まとめ

まずは屏風の構造と数え方から これは『関ヶ原町歴史民俗資料館』にて購入したミニ屏風です。 ギザギザギザと6枚の板から出来上がっています。これで〝六曲〟 これ一点なら〝六曲一隻〟 二枚並んで一対となっているものは〝六曲一双〟となり、左を左隻、右を…

さらに屏風資料追加

福岡の関ヶ原屏風の資料ないかな〜と昨年見に行った『軍師官兵衛展』で買い損なった図録をNHKで購入。 (なぜか図録を購入せず、関ヶ原合戦双六をウキウキ買って帰った) 終わっちゃった特別展の図録は売り切れたりして 後で後悔しても入手出来ない事が多い…

関ヶ原合戦屏風【2】彦根本系比較

彦根本系 関ヶ原合戦屏風には同じ構図の物がいくつかあります。 彦根城博物館所蔵 2点 関ヶ原町歴史民俗資料館所蔵 1点 行田市郷土博物館所蔵 1点 他に個人所蔵のものが数点 なにしろ構図が同じなのでぱっと見とても区別し難いです。 私はどこをみて判断して…

屏風の資料追加

岐阜師歴史博物館より図録『戦国合戦図屏風』と「特論 関ヶ原合戦図屏風ー作品の概要と研究の現状」の部分を読みたくて『関ヶ原合戦の深層』の2冊を入手。 この『関ヶ原合戦の深層』なのですが、 某密林で発売前に予約したにも関わらず【品切れ】でkonozama…

関ヶ原合戦屏風資料追記

一部訂正と追記 いやぁ勘違いしていた。 彦根城博物館所蔵の井伊家屏風と木俣家屏風って同じ物かと思っていたら 構図が同じ別物だった。 木俣家が所蔵していたものを井伊家が譲り受けた、と勝手に解釈していました。 違った……orz っていうか迂闊! 手持ちの…

戦利品

今回の彦根・関ヶ原旅行での戦利品の一部 買って満足してないで買った物読むことφ(・_・ あと、無料で配付されていた有り難い資料がたくさんあります。 感謝感謝です。 他に、ミツナリ11宿泊パックだったので 缶バッチとかキーホルダーとかもいただきました(´…

関ヶ原合戦屏風【1】所蔵一覧

博物館、資料館などの所蔵一覧(常設とは限りません) ◆構図的な同系列ごとにまとめてみます 大阪歴史博物館(津軽本) 重要文化財 桃山時代 八曲一双 岐阜市歴史博物館 江戸後期 六曲一隻 福岡市博物館 江戸後期 二曲一双 徳川美術館 江戸後期 二曲一双 大…

合戦図屏風他参考資料

下記入手済で手元に有りtweetや調べ物の参考にしている資料です。 戦国合戦図屏風資料 ◆小和田哲男監修(2011)『戦国武将の合戦図』新人物往来社 ◆牧野洋編(1995)『別冊歴史読本第10号 戦国合戦図屏風』新人物往来社 ◆高橋修編著(2004)『歴史群像シリーズ特別…